新聞の折込を見ていたら、酵母でダイエットするとかの所謂健康食品の広告が目に入りました。たしかラジオetcでも、このテのものはよく目(耳)にしますが、どうして酵母が痩せるのに効果があるのか、私にはサッパリ理解できません。
まず解らないのは、酵母菌じゃいくら飲んだって、健康な人ならば胃酸でぜ~んぶやられてしまうはず。次に解らないのは、酵母が腸までとどいてそこに住み着いたとして、そこで糖分を酵母が消費したとして、それはアルコール発酵となってしまうだろうから、そんな事になったら日常生活がヤバいはず。加えてカロリーは半分残ります。腸内で酵母菌がアルコールを作らない好気性の活動が出来るほど酸素があるとは思えません。
広告には実験結果として、お湯に酵母と砂糖とを溶かして、何時間か後には75%が酵母で消費されたとかの、小学生の授業でも×を貰うであろう実験の(実験の意味がない、的外れも良いところです)グラフがありましたが、例えば相当数の被験者を一定条件一定期間で飲み食いさせて、酵母摂取前と摂取後の代謝量を計測するようなデータとか、排泄物中の未消化物を計測したデータとかは一切ありません。酵母でダイエットに効果があるほどの量の糖分が腸内で分解されれば、その分は必ず熱となるはずなんですけれど。
で、一番罪だなと思うのは、このテの広告でも垂れ流してしまうマスコミ。
あっ、もちろん、酵母を飲んで腸内に住み着いて、アルコール発酵もせずにちゃんと糖分を二酸化炭素に分解してくれて、ご飯とかケーキとかを余分に食べても太らないような事実があれば、私は喜んでこの場で宣伝させていただきますし、その前に上の文章について謝罪いたします。ですから有意なデータをご存知の方は、是非ともお知らせくださいませ。
PR