「お直し券」での修理を依頼される物の中には、部品が壊れてしまっているケースも少なからずあります。
部品の逆挿しなどで電気的に壊れている物もあれば、外部からの力によって壊れている場合もあります。
外部からの力・・・と言っても、”何かの得体の知れない大きな力”というわけではなく、半固定抵抗などの調整部分を、軽く回して止まるところで回すのをやめてくれればよいのに、動作しないからとムキになって力を込めて回してしまい結果部品損壊と、そんな感じです。また、ポリバリコンの場合、取り付け穴に必要以上にネジをねじ込んでしまうと、中の回転する羽にネジが当たってしまい、それでもそのままねじ込めば(ドライバーにかかる力で気が付くと思うんだけれどなぁ~)、羽がゆがみ回らなくなったりショートしてしまったりで、使えなくなってしまいます。
無理に回しちゃダメだよ!とは言われなくても誰しも解っている事ではあるのですが、動かないとついつい力が入ってしまうらしいので、この手の失敗をしがちな人は、いろいろな物を作って力加減に慣れてもらうしかないのかな?とも思います。
蛇足になりますが、物を固定するためのネジを締めるのも力加減と言うのはあって、むやみやたらときつく締めればよいものでもありません。以前会社員をやっていた時に、異常な率で素子内部の半導体チップが割れてしまうというクレームがあったのですが、調べてみたらユーザーの工具が不適切で、過大な締め付けトルクで放熱器にネジ止めされていた・・・なんて事もありました。本当はトルクドライバーで締め付けトルクを管理して工作すれば良いのですが、アマチュアの工作に安いもので2万円位するドライバーをたかかネジ止めに使うのも非現実的ですから、やはりこういった事にも、いろいろな工作をして慣れてコツをつかむしかないんでしょうね。(中には、いくら説明しても、力いっぱい締め付ける頑固者もいて、そういった人が職場にいると、素子が壊れなくてもネジ山を潰されたりするので、えらい迷惑だったりします)
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